Mosir Artworks(モシリ・アートワークス)

Big Stimulator for the northernmost fishing guide service

創作:2023.01

果てしなく、北。

初・道北釣旅

僕がスティミュレーターという''薬物''に染まったキッカケは、道北にある。

フライフィッシングをはじめて以来、ありがたいことにいろんな繋がりに恵まれてきた(と自分では思っている)が、その中でも、2022年9月の道北旅は、まさしく刺激そのものだった。

縁あって遊びに訪れた浜頓別という町は、稚内の少し下にある、日本でも最北端の位置にある小さな町だ。
当時は、稚内付近を訪れた経験がなく、Googleマップを頼りにとにかく北へ北へと車を走らせた。

旭川近辺で1.5泊しつつ、時間の許す限り、道中の川でも釣りをしようと安易に計画していた。
めぼしいポイントへ到着し、相変わらず安易な気持ちのまま意気揚々と川へ入るも、これが本当に釣れなかった。アタリの一つも得られない。

それもそのはずで、当時は「なんちゃってマイクロスカジット」に熱中しており、OPSTコマンドヘッド200gr をティムコの Jスイッチ4番10.3ft でピューんと投げる気持ちよさに酔っていた時期で、オーソドックスに考えてドライやニンフのポイントでも、脳死でコマンドヘッドをぶん投げていたのだった。

手段の目的化が、こんなにも人を盲目にさせてしまうのかと、いま思い返せば恥ずかしい限りである。

そんな消化不良の道中だったが、道北での爆釣に思いを馳せながら、アクセル踏みっぱなしで北へ北へ走らせていく。

足掛け10数時間。ようやく、目的地の浜頓別に到着した。
いつもの Spotify プレイリスト30数曲は、6周目にさしかかっていた。